商奉行21シリーズから弥生販売へデータ移行する場合の注意点

商奉行から弥生販売へ乗り換えて、売上伝票をインポート機能で移行しても、集計表で合計が一致しないケースがあります。

商奉行と弥生販売では機能や仕様が違うため、使い方によっては、完全に同じ売上伝票の移行はできません。商奉行から弥生販売へ乗り換えて売上伝票を移行する場合の注意点をご紹介します。

商奉行から弥生販売へ売上伝票を移行した場合に一致しないケース
  消費税が一致しない(1)
  消費税が一致しない(2)
  売上集計表で売上金額が一致しない
  粗利が一致しない
商奉行から弥生販売へ移行できない項目
  伝票摘要
  部門
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商奉行から弥生販売へ売上伝票を移行した場合に一致しないケース

消費税が一致しない(1)
商奉行は明細単位で消費税を計上することが可能ですが、弥生販売は明細単位での消費税計上はできません。

商奉行は明細単位の消費税計上も対応しています 商奉行の画面1

弥生販売は明細単位の消費税計上は対応していません
弥生販売の画面1

消費税が一致しない(2)
商奉行は、1枚の伝票内に内税と外税を混在させることが可能ですが、弥生販売は1枚の伝票に内税と外税を混在させることができません。(伝票単位で内税にするか外税にするかを決める必要があります。)

商奉行は明細単位で内税と外税を変更できます
商奉行の画面2

弥生販売は、1枚の伝票に内税と外税を混在できません
弥生販売の画面2

売上集計表で売上金額が一致しない
商奉行の集計表は商品売上と雑売上を別の列に集計できるように設計されていますが、弥生販売は、商品売上と雑売上をわけて集計する機能がありません。

商奉行は「売上」と「雑売上」を分けて集計できるように「区分」が用意されています 商奉行の画面3

弥生販売は、「売上」と「雑売上」を分ける区分がありません
弥生販売の画面3

粗利が一致しない
商奉行は、売上伝票にて、「数量」「売上単価」「単位原価」「売上金額」「原価金額」すべてを入力することができ、数量×単価と金額が一致しなくても登録できますが、弥生販売は「原価金額」は自動計算のみです。商奉行で手入力している場合は、粗利に誤差が生じます。

商奉行は、原価金額を手入力できます。手入力した原価金額が粗利に反映します 商奉行の画面4

弥生販売は原価金額を手入力できませんので粗利も変わりません
弥生販売の画面4

商奉行から弥生販売へ移行できない項目

伝票摘要
商奉行は売上伝票のヘッダで入力する「伝票摘要」もフィールドとして出力されますが、弥生販売インポート形式では別のレコードとして記述する必要があるため、加工すればもちろん移行できますが、他の項目のようにフィールドをAからBへ変える作業ではありません。より多くの手間がかかりますので、伝票摘要は移行対象から除外しての作業が現実的です。

商奉行はヘッダで入力した摘要もフィールドへ出力されます 商奉行の画面5

商奉行の画面6

弥生販売はヘッダで入力した伝票摘要はフィールドではなくレコードとして出力されます
弥生販売の画面5

弥生販売の画面6

部門
商奉行は売上伝票で部門を入力する仕様ですが、弥生販売は、売上伝票では部門を入力できません。担当者マスタであらかじめ紐づけた部門への集計のみとなります。ひとりの担当者が複数の部門を兼務している場合、商奉行の売上伝票は担当者と部門をそれぞれ入力できますが、弥生販売では入力できません。

担当者を入力する欄はありますが、部門を入力する欄はありません 弥生販売の画面7

担当者マスタであらかじめ紐づけられた部門へ集計されます 弥生販売の画面8

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